2022年7月よりEIL高校生交換留学アメリカ派遣プログラムに参加している川窪慧さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを定期的に書いてくれることになりました。
第9回のレポートでは、アメリカ高校留学の学校生活でメインイベントともいえるプロムについて書いてくれました。ぜひお楽しみください!
私が書いてきた留学中のレポートも、このレポートも含め残り僅かになると思います。当初は何を書けばいいのか分からなかったものの、月を重ねる毎に自分の書きたいものが書けるようになってきたなと思います。今回のレポートでは、おそらく日本にいるほとんどの人が一度は聞いた事があると思う、「プロム」について書こうと思います。
プロム前の準備
プロムは大きなイベントというだけあって、先生方も我々の残りの学校生活を楽しんでほしいと願っていてくれていました。その一方で、お酒やドラッグに関しては厳しく注意されました。プロムのある1週間前は、全シニア(日本では高校3年生)を呼び出して、飲酒運転の恐ろしさを見せるシミュレーションがありました。これがかなり本格的で、学校の演劇部の生徒達が運転手を演じ、本物の警察官や消防士、救急隊の方などが学校に来て車の解体から救助するまでの流れを再現しているところを見る事が出来ました。
プロム
プロム(Prom)は、学年の終わりを告げるダンスパーティーで、前回紹介したセイディーズとは違い、プロムはシニア(日本では高校3年生)もしくは、シニアに招待された人しか行く事が出来ません。卒業するシニアにとっては高校最後の年を記念する最も大きなイベントでもあります。3つ目に書いたレポートと同様にスーツ類は学校が無料で貸し出してくれました。
交換留学生である私はシニアとして扱われ参加する事が出来ました。私は、招待した友人とプロムが始まる前に公園へ写真を撮りに行ったり、日本食レストランで夕食を取りました。プロムは20時から始まり23時まで学校で開催されました。盛り上がるあまり私は水を浴びたり、胴上げされたり本当に楽しかった思い出しかありません。率直に言うと、歌ったり踊ったり、写真を撮ったりするだけなのですが、楽しさのあまり3時間はとても速く感じました。私には来年がないので、最初で最後のプロムとなりましたがとても貴重な時間を過ごすことが出来ました。
アフタープロム
アフタープロムというこのイベントは名前の通り、プロムの後に開催されるパーティーです。プロム後休憩1時間を挟んで夜24時から始まり、午前3時まで続きました。ここではロデオなど色々な体験型のアクティビティが開かれ、色々なものを食べることができ、日本の学校に例えると学園祭に似た雰囲気でした。アフタープロムにはビンゴ大会とは異なるものの、現金を最大で500ドル獲得できる抽選会がありました。結果は外れましたが、私は50ドル相当分のギフトカードが当たりました。
日本とアメリカで違うところ Part.4
① 先程飲酒運転について触れたのですが、アメリカでは大半の州で16歳から車の免許取得が可能です(州によって変わりますが、アーカンソー州の場合、保護者同乗の場合14歳でも可)。したがって、ジュニア(高校2年生)以上になると車登校が可能になり、多くの人が車を使い学校に通います。
私はアーカンソーに移るまではその件に関して知る由もなかったので、最初はとても驚いたのを覚えています。アメリカの特に田舎に住む場合、最大の移動手段が車でありどこへ行くにも車が必要です。学校の帰りや遊びに行く時など、僕の同級生もしくは1個下の友人が毎度送り迎えしてくれています。
②私がアメリカの学校にきて驚いた事がもう1つあります。それは、学校の設備(特に屋外スポーツ面)です。どの学校にも、陸上トラック、野球場、ソフトボール場、テニスコート、フットボールコートなどが必ずと言っていいほどあります。来た当初は本当に公立高校なのかと疑うほど、設備が充実していました。今では私も練習で当たり前にトラックを使っていますが、日本ではまず考えられない光景だと思います。
まとめ
新しいセメスターが始まったなと思ったらもう卒業まで数週間というところまで来ました。5月に入り帰国まで1ヶ月となり、着々と日本へ帰る日に近づいてきているのを感じます。近頃は、先生や友人などがいつ帰るのかよく訪ねてくるようになったので返答するたびに本当に悲しくなります。何度も言ってきたことですが、残りの1か月は悔いが出来るだけ残らないよう、有意義な時間にしていきたいです。
今はトラックのシーズンも終わり、今までの練習時間には学校のフィールドで野球をしています。また、前回レポートに書いた、インドアトラックで優勝した記念のリングが、思いの外速く私の元に届きました。友人達と撮った写真だけでなく、実物でも思い出に残す事が出来てとても嬉しいです。
また、つい先週はアウトドアの州1位をかけたミートがあり、そこでも私たちのチームが優勝する事が出来ました。今回もまた優勝記念リングを作るという事でとても待ち遠しいです。
(写真、文:2022年度アメリカ派遣生 川窪慧さん)
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