top of page

【高校生交換留学体験談】福村碧さん(イタリア派遣)

EILの奨学金制度の一つ、EIL留学生奨学金は、交換留学生としての役割を十分に果たし、活躍した生徒のために設けられた報奨制度です。


本日は、2021年夏に出発し、今年の夏に帰国したイタリア派遣生福村碧さんの留学体験談をご紹介します!

EIL高校生交換留学プログラムの2021年夏派遣プログラムは、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら無事プログラムを実施することが出来ました。そんなイタリアでの留学を振り返っていただきましたのでぜひご覧ください。

 

 

 2021年9月から約9か月間イタリアに留学しました、福村碧です。この留学では、様々な経験を通して自分自身大きく成長することができたと感じています。日本と全く異なる環境で本当に楽しく、充実した留学生活でした。


留学のきっかけ

 以前から留学や海外に興味があり、大学進学後は興味のあることについて専門的に学ぶため、自分が何を学びたいか明確化させたいと考えていました。進学前に海外に行って、視野を広げたいと思ったのがきっかけです。また、留学経験がこれからの自分の強みになればと思い、留学に挑戦することを決意しました。


 留学国にイタリアを選んだ理由は、日本と全く異なる国に行きたいと考えていて、独自の文化を持つヨーロッパ圏を選び、その中でも今も歴史的文化財が多く残り、文化や国民性が日本と大きく異なるイタリアを選びました。

 

 

滞在先

 私はイタリアのラツィオ州ローマ県のグロッタフェッラータという町に滞在しました。人口約21000人の小さな町ですが、カトリックの有名な教会があり、観光客も多く見かけました。住んでいた町からローマ中心地までは車で約30分、電車では約25分と便が良く、滞在中は何度もローマ市街地に足を運びました。



ホストファミリーとの生活

 私のホストファミリーは、ご両親と大学生のホストブラザー、シスターの4人家族で、陽気で、食べることと話すこと、歌うことが大好きな、テレビや映画で描かれるようなイタリアの家族でした。ホストブラザーとシスターは、日本の漫画、アニメ、音楽などが昔から大好きで、滞在中は一緒にアニメを見るなど、仲を深めました。また、ホストブラザーやシスターの友達とも一緒にご飯を食べに行ったり、遊んだりしたのもいい思い出です。

 

 初めの頃は、何について話しているか分からなかったり、会話がうまく続かなかったり、孤独感を感じることが多々ありました。少しでも早くみんなと楽しく話せるように、分からないときは恥ずかしがらずに正直に聞いて、積極的に話に入るようにしました。そして、毎日イタリア語で日記を書くことや勉強を続けて、少しずつ自信をもって話せるようになりました。

 

 滞在中は、日本食が大好きなホストブラザー達に巻き寿司、天ぷら、シフォンケーキなどを何度か作りました。喜んでもらって嬉しかったです。

 帰国日は今までの感謝を込めて、写真アルバムを作りホストファミリーにプレゼントしました。長い間一緒に生活していた分、お別れは悲しかったです。




ホストスクール

 私のホストスクールは、文系の高校でした。様々な作品について詳しく知ることができた芸術史、聖書を使ってキリストの考えを学ぶ宗教史の授業が、日本ではなかなか学ぶことができないもので、新鮮で特に楽しかったです。勉強した作品を実際に見た時の圧倒されるほど感動した経験は、一生忘れないと思います。



 イタリアの学校の授業は話して進めていくことが多く、またテストも口頭で行われることが多くありました。友達に助けてもらいながら、ほとんどの教科を皆と同じように受けることができました。みんなと同じテストを受けることが難しい時は、先生に相談し代わりにプレゼンで評価をしてもらいました。例えば、歴史では今学校で習っている範囲と同年代の日本の歴史を比較しながら紹介するなど、交換留学生ならではの工夫をしました。先生も私のプレゼンを楽しみにしてくださり、良い評価をもらうことができ、嬉しかったです。

 クラスメイトは、明るくて困ったときはすぐ助けてくれる親切な子たちばかりで、先生方もいつも私のことを気にかけてくださり、素敵な学校生活を送ることができました。


 私のホストスクールには、先生に変わり生徒が授業を行うイベントがあります。私は日本について紹介するいい機会だと思い、挑戦しました。日本について文化などを紹介したあと、実際にみんなで折り紙に挑戦し、時期に合わせてサンタクロースや日本らしい兜、ハートを作りました。1人で知らないクラスに行き、授業をするのはとても緊張したけど、日本について興味を持ってくれて、楽しんでくれて嬉しかったです。友達も増えて、挑戦してよかったと心から思います。





ボランティア活動

 留学前に子ども食堂でボランティア活動をしていたこともあり、イタリア滞在中もボランティア活動に参加しました。主な活動は、経済的支援が必要な人々にスーパー等から提供してもらった食材や生活雑貨等を渡し、支援するものです。利用している方々には、イタリアの方はもちろん、移民や難民の方、また最近の戦争により逃れてきたウクライナの方もいました。私は今生活に困ることがなく、自分がやりたいことができている中で、恵まれている人とそうでない人の経済格差を目の当たりにし、何か自分にできることはないだろうかと考え直すいい経験になりました。これからも誰かを助けられるような活動に積極的に参加し、大学では世界経済と結びつけながら専門的に考えていきたいです。


留学中の旅行

 学校や現地の留学団体が主催する旅行に参加し、ローマだけではなく、フィレンツェやナポリ、ベネツィア、サルデーニャなどに行くことができました。

 留学団体が主催する旅行では、アメリカ、メキシコ、ドイツなど世界中からイタリアに来ている留学生と知り合うことができました。この留学で、イタリア人だけではなく世界中に友達ができ、それぞれの言語を教え合ったり自国について紹介し合ったりなど、様々な異なる文化に触れることができて、価値観がとても広がった気がします。一緒に楽しい時間を共有し、また苦しい時は支え合った同じ留学生の友達は、留学を終えた今でも毎日連絡を取るほど、自分にとって大切な存在です。本当に出会えて良かったです。





留学は山あり谷あり

 留学中は、楽しいことだけではなく、その分大変なことや辛かったこともありました。

 私は、ホストファミリーとの関係について悩んだ時期がありました。でもその際、現地の留学会社の方やエリアコーディネイター、学校の先生や友達、他の留学生や近所の方まで、たくさんの方が私が素敵な留学生活が送れるよう手を差し伸べてくれてくれました。本当に感謝してもしきれません。周りに恵まれた留学生活だったと実感しています

 ぜひこれから留学に行く方は、留学生活は一緒に暮らすホストファミリーだけではなく、多くの方々に支えてもらっていることをぜひ忘れないでほしいです。また、留学生活は自分でよくしていくものです。相手のことを考えられる日本人の長所を大事にしながらも、自分を大切に自己発信に重きを置くイタリア人や現地の考え方をぜひ見習ってみてください。



 また、留学を通して大切なものについて改めて気づかせてくれたように感じます。

 それは、家族の大切さ、両親への感謝です。イタリアはとても家族を大切にする国であり、それを目のあたりにして、また長い間離れて過ごして身をもって感じました。そして、両親への感謝です。留学中は、自分のことは1から自分でやらなければいけないことがほとんどで、留学を通して親への感謝の気持ちが大きくなりました。いつも私のやりたいことに挑戦させてくれて、支えてくれる両親に感謝でいっぱいです。


留学を通して

 このイタリア留学を通して、自分の行動力がつき、新しいことに挑戦することがより好きになりました。自分の進路や将来について、深く考えることができました。また、世界にはまだ自分が見ていない素晴らしいものがたくさんあることを痛感し、より海外に関心を持ち、大学でまた留学に挑戦し、何らかの形で海外とかかわりを持っていきたいと思っています。


 留学を考えている方がいたら、ぜひ挑戦してみてほしいです。色々なことを考え感じながら、大きく成長することができる、貴重で良い経験になるはずです。ぜひ、世界の素晴らしいものをたくさん見て感じて来てください


 最後に、私の留学を支えてくださったすべての方々に感謝します。ありがとうございました。




(写真・文/2021年夏イタリア派遣生 福村碧さん)



 

EILでは、高校生交換留学プログラム派遣生を募集しています!詳しくは、こちらをご覧下さい。

  • Facebookの社会的なアイコン
  • Instagram

​EILの正式名称は「Experiment in Intertnational Living」このサイトは、EILのプログラムを通じて国際交流体験をした人たちを「Experimenters」と称し、その体験やその後にどう活かされたかを紹介するEILのウェブマガジンです。

Group 661.png
Group 664.png
unnamed.png
bottom of page