2021年7月よりEIL高校生交換留学アメリカ派遣プログラムに参加している砂子葵さん。今回、留学期間中にレポートを定期的に書いてくれることになりました!
EIL高校生交換留学プログラムは、一部の派遣国で現地事前研修を実施しています。派遣国によって期間は異なりますが、3週間くらいの期間で集合研修となります。派遣国の言語を学びながら、生活に慣れていくことで、長期の留学生活の準備期間という位置づけになっています。
7月に出発し、留学生活をスタートさせた葵さんもこの研修に参加されました。第1回のレポートでは研修の様子について書いてくれました。ぜひお楽しみください!
コロナ禍で海外留学が相次いで中止になる中、留学を実現することができ大変嬉しく思います。ご支援をくださった全ての方に心からお礼申し上げます。この貴重な体験を1人でも多くの方と共有したいと思い、この体験談を書かせていただきます。
アメリカに到着してから1ヶ月が経ちました。7月中は短期研修として、日本からの留学生17名と現地の学生や他国からの留学生で交流をしました。今回の体験談では留学の始まりから短期研修、そしてホストファミリーとの生活について書きたいと思います。
旅立ち
渡航前のPCR検査で陰性だったため、無事出発当日にアメリカで短期研修を共に過ごす仲間と会うことができました。今回の留学生の中で北海道出身は私だけだそうなので、海外に北海道の魅力を広めたいと思います。各々が家族に別れを告げ、そこからは自分たちのみでアメリカに向かいました。
短期研修先のコロラド州 デンバーに向かうため、まずはシアトル空港へ行き、飛行機を乗り換えました。アメリカの空港では急にゲートが変わることがあると聞いてたので、確認するとやはり変更されていました。しかしそれだけではなく、飛行機が1時間ほど遅延していました。空いた時間はみんなでアメリカ初のショッピングをしてとても楽しかったです。ちなみに私がアメリカに来て初めての買い物はシアトル空港のスターバックスでした。シアトルといえばスターバックス発祥の地として有名ですよね!
そうして東京からシアトルまでの約15時間、シアトルからの約4時間を経て無事デンバーに辿り着きました!
現地事前研修
デンバーは日本より少し高いくらいの気温です。湿度も低く乾燥しているので汗をかきにくく、過ごしやすく感じます。ただ標高が高いので高山病になりやすい気候らしく、水をたくさん飲むようにしています。デンバーには彼の有名なロッキー山脈があり、本来ならば車で道路を走っている目の前にそびえ立つ山々が見えるそうなのですが生憎私たちが滞在した時は曇りが多く、見ることはできませんでした。
研修は近くの教会で行われました。研修は授業というよりもレクリエーションようなものが多く、楽しみながら英会話の練習をしたりアメリカの文化について学ぶことができ、週末教会に行くのが待ち遠しかったほどです。
アメリカでの生活を続けていくうちに、習った単語や、特に食の面では文化が出てきたのでその度に研修の成果を実感できました。個人的に印象に残った授業は、Superstitions(迷信)について学んだ授業です。日本とアメリカの都市伝説を比べたり、グループごとに日本の怪談を英訳して披露したりしました。毎週水曜日は課外授業で、ハイキングやショッピング、デンバー大学の見学もすることができました。
特に勉強になったのは、毎日宿題として書いていたデイリーログと授業の初めに「昨日何したか」を話すことです。2、3分の時間の中でどれだけ話を続けられるか、そして詰まったら聞いてる側が質問をするというものだったので会話を広げる訓練になりました。誕生日の生徒がいた日には、アメリカ式のお祝いということで椅子に座ったまま椅子ごと持ち上げられていました。他にも漫画を描いたり歌を歌ったり、とても有意義な時間を過ごせました。
研修中のホストファミリーとの生活について
私の研修中のホストファミリーの家族構成はホストマザー、ファザー、9歳のブラザー、6歳のシスターの4人でした。家は地下と1階、2階まであり、さらに広い庭があったりバスケットゴールがあったりしたのでとても大きな家だと思いましたが、ほとんどの家が同じくらいの大きさだったのでそこに日本とアメリカの違いを感じました。私のホストファミリーはスポーツ好きな一家だったようで、到着した翌日の朝からプールに行きました。なんと毎週末行っていうようで、私も3週間毎回行きました!
マザーは私の好きな食べ物、嫌いな食べ物をたくさん聞いてくれて、スーパーに行った時も「好きなものはどんどん言ってね」と言ってくれて嬉しかったです。ファミリーはチョコとアイスクリームとヌードルが好きなようで、家にたくさんストックがありました。私は料理が少し苦手だったのですが、ご飯やお菓子をファミリーと一緒に作ったり、日本食を振る舞ったりとしているうちにとても楽しく思えてきました。
スーパーにはアジア食品のコーナーがあり、寿司なども置いてあります。さらに、お茶や納豆に蕎麦、味ポンが置いてあって驚きました。ファミリーによると、デンバーにはなぜか昔から韓国やアジア系のものが多いそうです。
放課後や週末は、シスターやブラザーとアナログゲームをして遊ぶことが多かったです。私のホストファミリーはたくさんのゲームを持っていて、日本でも有名なジェンガから聞いたことのないゲームまで色々ありました。中でもファミリーのお気に入りはsuperfectionというパズルゲームです。時間内に何個の組み合わせを発見できるか、というゲームで、シスターとブラザーでよく競い合っては喧嘩に発展したりもしました。ホストブラザーはたくさんのトランスフォーマー(変形ロボット)を持っていて、特に難しいものをみんなで考えながら組み合わせる時間が楽しかったです。
シスターとブラザーが2人ともテコンドーの教室に通っていたので、放課後は頻繁にその見学に行っていました。空手やヌンチャクも習っていて、家に帰ると今日習った技を見せてくれました。ブラザーは他にも水泳、バスケ、スケートボードなどたくさんのスポーツをやっていて、時々キャンプにも出かけていました。
アメリカは20時ごろになってもまだ空が明るいので、夜にファザーとブラザーとバスケをしたこともあります。ゲームやスポーツをしている時は自然と話す機会も多くなりますし、相手の言っていることを聞いて「こういう時にはこういうんだな」とたくさんの収穫がありました。
まだまだ稚拙な英語しか使えない私に真摯に向き合ってくれたホストファミリーには感謝しかありません。この現地事前研修プログラムで学んだことを糧にして、あと約10ヶ月頑張りたいと思います。
(写真、文:2021年度アメリカ派遣生 砂子 葵さん)
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