EIL高校生交換留学プログラムを通して、熊本県内からアメリカ・モンタナ州に留学する生徒を対象とした奨学金、「くまもと未来創造基金 アップルシード奨学金」。
2021年の奨学生の岩本唯花さんには、留学期間中に定期的にレポートを書いてもらってきました。唯花さんはついに留学生活を終え、先日無事に帰国されました。今回は最終回のレポートを書いてくれましたよ。帰国後に抱いている気持ちも含めてぜひお楽しみください。
イエローストーン国立公園
ホストマザーと世界初の国立公園であるイエローストーンに行ってきました。豊かな自然では多種多様な生物を見ることができました。この日は5月の最終日にもかかわらず、大雪で一時は旅行を中断しかけました。ですが翌日に太陽が上り、幸いにも最後まで観光を続けることができました。
イエローストーンといえば、バイソンが有名です。車より大きい大迫力のバイソンだけでなく、この時期に生まれたばかりの子どもたちはとても可愛かったです。
他には、オオカミや灰色熊、エルク、プロングホーンなどここでしか見られない貴重な動物達にも会うことができました。
公園を訪れる人は生物に詳しい人が多く、様々な話を聞かせてくれました。中でも公園の外来種による生態系の問題は一番興味深い話でした。さらに毎週のようにここで動物を追っている人たちもいて、動物の出現地を教えてくれるのでみんなにも大人気の存在でした。 様々な国籍の様々な年代の人が公園の自然のために協力しあう姿はなんだか面白かったです。 フォトグラフィーの最後のプロジェクトとして一年間の写真をサイトにまとめたのでよろしければご覧ください。
別れ
学校の最終日から帰国までの4日間、毎日今までお世話になったになった人に挨拶し、充実した日々を過ごしました。別れの挨拶は出発の時とは全く違い、再会の確約がなく、何度か抱き合いながら涙も流しました。
空港ではホストファミリーやコーディネーターが見送ってくれました。ホストシスターが号泣したのでみんなもつられ、全員で涙のハグをかわしました。小さな空港だったので少し照れ臭かったです。
沢山の人に言葉をかけていただき、本当に嬉しく思います。
出会いに恵まれた一年、この一年は私の人生の中で大きな一年です。いつかまた会える日を心待ちにしています。
帰国
空港には両親と祖母が迎えに来てくれました。たった10か月でもこの瞬間がとても待ち遠しかったです。翌日、熊本に帰り、友人とも再会しました。何一つ変わっていない地元の雰囲気で、少しずつ心が落ち着いてきているのを感じています。
アップルシード奨学金
最後になりますが、少しだけこの熊本アップルシード奨学金について書かせていただきます。この奨学金を知ったのは中学3年生の中間学期で、そこまで真剣に考えずに応募しました。奨学金が決まってから高校の進路も変えて、私の人生は180度変わったと思います。この経験がなければ一生海外に住むことはなかったと考えることもあります。この奨学金は、私に種を与えてくれました。そして留学中、私の中に新しい種が沢山できました。まだどんな実がなるかはわかりませんが、素敵な種です。
主催の一般財団法人 くまもと未来創造基金の皆様、関係者の皆様、そしてこの1年間を支えてくださった全ての出会いに感謝いたします。本当にありがとうございました。
(写真、文:2021年度アメリカ派遣生 岩本 唯花さん)
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